主焦点装置のファイバーケーブルを最終仕上げ中

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今年も残すところ一か月と少しになりましたが、台湾ではPFSプロジェクトで開発している主焦点装置の組上げが進んでいます。主焦点装置の組上げと総合試験は中央研究院天文及天文物理研究所(ASIAA)と協力機関の 中山科学研究院航空システム研究部門(ASRD)が行っています。今年の9月には、ついに、42個のファイバー配置モジュール(通称「コブラモジュール」)を全てを搭載することが出来ました。

主焦点装置に搭載された約2400本のファイバー

2400本のファイバーは約30本ずつチューブに分けられて配線されています。合計84本のチューブが主焦点装置の中を張り巡らされていますが、これらは「モジュラープレート」と呼ばれる3枚の板を使ってガイドされ、望遠鏡が動いてもねじれたり絡んだりしないようになっています。
84本のチューブは4つのグループに分けられ、それぞれが一つの分光器とつながります。下の写真で見えるように、各グループは色分けされています。どのグループも視野をまんべんなく見渡せるように、4つのグループのファイバーはばらばらに配置されています。その為、コブラモジュールを先に全て搭載してから、最後に一つのファイバーケーブルにまとめていく必要があります。

この最後の仕上げの作業を2020年10月からブラジルのファイバーチームが台湾に滞在して進めています。現在2つのファイバーケーブルの最終組上げが無事に完了し、3グループめに取り組んでいるところです。並行して、ファイバーケーブルの組み上げが終わると、主焦点装置の組上げと試験ははいよいよ最終段階に入るため、必要なソフトウェアの開発や組上げ工程の見直しなどを行っています。

ファイバケーブルの一つを仕上げているところ