分光器の組上げが進んでいます

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今回はPFSプロジェクトで開発している分光器の近況を紹介します。

PFSプロジェクトでは約2400本のスペクトルを取得するために4台の同じ型の分光器を開発しています。フランスのマルセイユ天文物理研究所(LAM)では、現在2台目と3台目の分光器の組上げが並行して進んでいます。 以前紹介したように、この夏までにそれぞれの分光器のユニット部品が殆ど揃いました。

あれからひとつ季節が巡った現在、LAMでは2台の分光器の組上げと試験が進んでいます。 2台目の分光器は、青・赤それぞれの可視光カメラユニットの組み上げを行い、機能試験を行いました。ファイバースリットのアライメントから本格的な組上げ作業を開始し、今は光学ベンチの上にグレーティングや2つのカメラユニットが組み上がりました。今後はそれぞれのカメラを運用時と同じように真空冷却した状態で、冷却状態や像質などの性能を試験、評価していく予定です。

LAMで組み上げ中の2台目の分光器

一方、3台目の分光器は温度管理ができる部屋の中で組上げられています。これは可視カメラに加えて、米国のジョンズ・ホプキンス大学で開発中の近赤外カメラユニットも組上げた状態で、ハワイ島にあるすばる望遠鏡で運用する時と同じ室温(5℃)下で性能を試験する為です。部屋の中に光学ベンチの設置を完了し、まもなくファイバースリットのアライメントを始めようとしています。

温度管理のできる部屋で組み上げ中の3台目の分光器