2025年3月22日、PFSはめでたくファーストライトを迎えました!
PFSは2010年にキックオフミーティングを行って以降、国際協力の下で進められてきたプロジェクトです。このブログでも一部を紹介してきていましたが、各共同研究機関や協力業者の尽力によって2024年8月に全ての装置がハワイ島マウナケア山頂にある国立天文台ハワイ観測所すばる望遠鏡に納入されました(詳しくはこちら)。納入された装置はハワイ観測所の所員が共同研究機関の協力を得ながらメンテナンスを行ってきています。
昨年、共同利用観測開始に向けた審査会を行い、その結果リスクシェアモードで装置を公開することが決まりました。それ以降私たちは最初の観測に向けた準備、観測公募の準備や採択された課題を実行する準備を行ってきていました。試験観測を行い、装置に起きたいろいろなトラブルを解決し、データ処理のソフトウェアも改良を重ねてきています。
そして2025年3月に、3日間の試験観測とそれに続いて13日間の科学観測(共同利用観測)が実行されました。試験観測は望遠鏡のトラブルで一日キャンセルになりましたが、ソフトウェア開発や科学観測に向けた準備、更に装置の性能を向上・安定化させるための試験を進めることができました。
その後の科学観測は、運用チームと装置チームの準備のお陰で大きなトラブルもなく執り行うことができました。天気も祝うように観測期間のほとんどで恵まれていました。
PFS プロジェクトの科学検討チームもすばる戦略枠観測(SSP: Subaru Strategic Program)も観測をスタートすることができました。 詳しくはこちらの記事をご覧ください。
勿論実際に観測を行って見えてきた課題もあります。今後は装置の安定運用、性能向上を目指しこれらを解決していきたいと思っています。