2台目の近赤外カメラが分光器に組み上げられてから約半月後、2023年7月下旬に試験観測がありました。
今回もカブリIPMU、プリンストン大学、中央研究院天文及天文物理研究所、国立天文台から集まったメンバーが、マウナケア山頂やリモート観測室、zoomから試験観測に参加しました。
前回に引き続いてファイバー配置の精度向上や配置時間の短縮化をはかり、装置の性能を評価するためのデータを取りました。また、画像処理ソフトウェア開発を進める上で不可欠な、スペクトルや検出器の特徴を調べるためのデータを取得しました。更にヒロのリモート室では観測の様子を見ながらどのように運用を進めていくかの議論も行われました。
観測は約10日間にわたりました。最初の方は熱帯低気圧Calvinの接近で観測ができませんでしたが、その後は天気にも恵まれ、試験や開発に必要なデータを取得することができました。また、天候が悪化する前に装置交換を終えられたため、望遠鏡上での試験やデータを撮ることはできました。メンバーの中にはハワイとの時差で難しい時間帯の参加になった人もいましたが、それでも観測期間中に必要なデータや試験がなるべく行えるようにリアルタイムで議論や解析をしながら進めました。
本格的なデータ処理や解析は今後行われていく予定です。