PFSプロジェクトで開発している観測装置の内、1台目の分光器が2019年10月に国立天文台ハワイ観測所に向けて輸送されました。
PFSは4台の分光器を使って約2400本のスペクトルを取得します。分光器の開発は、 フランスのマルセイユ天文物理研究所 (LAM,)、アメリカ合衆国のジョンズ・ホプキンス大学、プリンストン大学、ブラジル宇宙物理実験局が開発を担当しています。昨年から一台目の分光器の組み上げをLAMで行っていました。
一台の分光器には可視光2台、近赤外1台の合わせて3台のカメラを取り付けます。この内、近赤外のカメラを除いた部分の組上げと性能評価試験が完了したため、国立天文台ハワイ観測所すばる望遠鏡へ輸送するための審査を受けました。近赤外のカメラの組み上げをを待たずに審査を受けたのは、可視光カメラ2台の分光器としてすばる望遠鏡に輸送し、現地での組み上げや試験、更に他の装置とつなげた試験を進めるためと、2台目以降の分光器の組み上げを促進するためです。
輸送審査は2019年9月25日にハワイ観測所で、開発チームとビデオ会議でつなぎながら行われました。その後輸送が決まったので、分光器の部品と組み上げツールを詰めた12個の箱が2019年10月末にLAMを出発し、現在はハワイ観測所に向かっているところです。今後はすばる望遠鏡のドームにある分光器設置室の中で組上げて、輸送後の試験を行う予定です。
Bon voyage (よい旅を)!
そして、ハワイに着きました!