メトロロジカメラの望遠鏡試験その2


昨年、メトロロジカメラが国立天文台ハワイ観測所のすばる望遠鏡に輸送されました。現地での組上げと試験の後、2018年6月と10月には望遠鏡に取り付けて光学調整と性能試験を行いました(詳しくはこちら)。

すばる望遠鏡のカセグレン焦点に搭載されたメトロロジカメラ

 メトロロジカメラは望遠鏡のいわば「お尻」にあるカセグレン焦点に取付けられ、「頭」の主焦点装置にあるファイバー像を撮りその位置を測ります。昨年の性能試験の結果、望遠鏡の姿勢を変えると像の形状が変わり、像の位置を安定して検出できないことが分かりました。PFSチーム内で議論した結果、安定した像を得るにはメトロロジカメラの主鏡を支える構造に改善が必要という結論に達し、実行に移すことにしました。更に、像が変形しても位置測定が確実にかつ正確にできるよう、ソフトウェアも改良することにしました。

  新しい部品の製造やソフトウェアの改良を終え、2019年8月に再びメトロロジカメラを望遠鏡に取り付け、主鏡支持機構の交換と性能試験を行いました。その結果、望遠鏡の姿勢を変えても像が安定し、像の検出や位置測定も確実にできるようになりました。

今回の試験では、上記のような改良の他にもう一つ目標がありました。それは、実際のファイバー配置を想定したソフトウェアの運用試験です。メトロロジカメラと主焦点装置は連携してファイバーの現在位置の目標位置からのずれを計算し、ファイバーに取り付けたアクチュエータを駆動します。主焦点装置はまだすばる望遠鏡にないのでファイバーは動かせませんでしたが、その一歩手前まで一連のコマンドやデータがうまく流れることが今回の試験で確認できました。今後 ASIAA のチームは台湾での主焦点装置の組み上げ・試験に注力することになりますが、今回機能が実証されたソフトウェアを台湾での試験でも使用し、すばるへ納入後スムーズにメトロロジカメラと合わせた望遠鏡上での試験ができるようにします。

試験中制御室でのひとコマ:メトロロジカメラで撮れた画像をチェックしている。

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