台湾でメトロロジカメラシステム組み上げ進行中


焦点面上でのファイバーの位置を測定する為に用いるメトロロジカメラシステムは台湾にある中央研究院天文及天文物理研究所 (ASIAA: Academia Sinica Institute of Astronomy and Astrophysics) で開発されています。2015年に行われた 詳細設計審査会議 以降製作と組み上げが進んでおり、これまでに全ての機械部品の製作が終了しています。下の写真はその一部で、迷光を防ぐために黒く塗られています。

 (製作された機械部品)

また、直径380mmの主鏡も支持機構に取り付けられました。

MCS_DSCN8083 (支持機構に取り付けられた主鏡)

メトロロジカメラシステムは望遠鏡の主焦点面に分布する約2400本のファイバー全ての像を1回の露出で取得しその位置を正確に測定します。それには、広い視野全体にわたって均一にシャープな像を取得できる必要があります。この要求性能が満たされていることを確認するため、精密ピンホールアレイを搭載した試験システムが設計され、現在実際の試験に向けた準備が進んでいます。

mcs_mask2 
(左:試験装置、右:ピンホールマスクの拡大写真)

メトロロジカメラの製作・試験は今後数か月で完了します。これを受けて、ASIAA、ハワイ観測所とプロジェクトオフィスのスタッフが 2 月 14, 15 日の 2 日間にわたり、ASIAA からの出荷前審査に向け準備が必要な項目を洗い出し議論を行いました。今後も作業を続け、9月頃に予定されている審査を無事通過すれば、年内にもPFS のサブシステムとしては一番乗りですばる望遠鏡へ輸送される予定です。


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