PFSの観測装置のサブシステムは別々の場所で開発されています。組み上げ・試験が完了したものから国立天文台ハワイ観測所に輸送される予定で、早いものでは2018年に輸送され、すばる望遠鏡での試験が始まることになっています。
これらのサブシステムを統合された状態で安定して動かすために、PFSでは各サブシステムを制御するシステムを統合して、装置全体を動かすシステムを設けています。また、制御システム全体が共用して利用するストレージ・ログ・バックアップ基盤や仮想実行環境クラスタなどを設けることにしています。これらの共用インフラはカブリIPMUが準備を進めており、今年3月にハワイ観測所の協議を終えました。
2017年9月下旬から10月頭にかけて、カブリIPMUよりこのストレージや計算機をすばる望遠鏡へ輸送し、共用インフラを動かすためにハードウェアの設置・初期設定を行いました。
今後は、来年からすばる望遠鏡に輸送されてくる観測装置を制御する為に、引き続き共用インフラの構築を進め、すばる望遠鏡の既存システムと協調して運用するための環境を作り・試験を進める予定です。また、現在進行中の分光器設置室の制御試験などにも活用されていくことになっています。
(計算機などの設置作業をしている下農淳司 博士(カブリIPMU))