2台目の分光器がすばる望遠鏡へ輸送されました

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今回は、少し間が空いてしまいましたが2022年9月に達成されたマイルストーンの3つ目についてお話しします。2台目の分光器がすばる望遠鏡へ輸送されました。

PFSは、4台の分光器を使って約2400個の天体を同時に観測します。分光器はマルセイユ天文物理研究所(LAM)を始めとして、ジョンズ・ホプキンス大学、プリンストン大学、ブラジル宇宙物理実験局、またパートナーのWinlight社 が協力して開発・組み上げが行われています。2019年に1台目を輸送して以来、残り3台の製作を続けていましたが、可視カメラユニットのフォーカスや傾きに問題が見つかり、この一年原因の究明や補正方法の検討をしてきました(こちら)。その甲斐があり、2022年9月に2台目の分光器(可視カメラのみ)の輸送審査が開かれ、輸送の許可が下りました。

2台目の分光器とLAMのメンバー

輸送に時間がかかりましたが、2022年10月からはLAM、カブリIPMUから開発チームがすばる望遠鏡を訪問し、2台目の分光器の再組上げと試験を行っています。ウナケア山頂に届いてから、すばる望遠鏡のスタッフの協力の下に組み上げは順調に進み、今は組上げ後の試験をしているところです。

分光器室に2台の分光器が並んでいるのはなかなか圧巻です。次の試験観測以降、2台の分光器を使ってデータが取れるのが楽しみですね。

1台目(奥)の横に組み上がった2台目分光器(手前)