分光器の最終組上げ・性能評価試験が行われているマルセイユ天文物理研究所(LAM)では、現在2台の可視光赤カメラを用いて冷却試験と光学試験が行われています。今回、6月18日から29日にかけて、『開発強化週間』と題してマルセイユ天文物理研究所に、カメラユニット部分を担当しているジョンズ・ホプキンス大学(JHU)とプリンストン大学のメンバーに加えすばる望遠鏡やプロジェクトオフィスからの数名が集合し、LAM のメンバーとともに分光器の開発作戦会議、集中作業を行うとともに、今後の開発に向けた議論も行いました。
この期間の最大の目標は、カメラの容器(デュワー)の
手前は冷却試験に用いている筐体。後は光学試験に用いている可視光赤カメラ。
これに加え同時に、ジョンズ・ホプキンス大学とプリンストン大学が開発しているカメラユニットの制御系統、検出器の位置を調整するモーター機構のアップデートや修復も行いました。
左:制御系の配線を調べているジョンズ・ホプキンス大学のStephen Smee 氏[白ヘルメット着用、左側]とStephan Hope 氏[白ヘルメット着用、右側]。
右:検出器の位置調整用モーターを調べているマルセイユ天文物理研究所のFabrice Madec 氏。
マルセイユ天文物理研究所では今後も冷却試験、光学試験が継続されますが、来年前半に予定されているすばる望遠鏡への一台目の分光器輸送に向け、並行して残り二つのカメラユニットなど他の部分の開発・統合も進められていく予定です。