PFSサイエンスミーティング@プリンストン大学


PFSサイエンス検討チームでは、各科学目標毎にワーキンググループを設け、PFSの特長を活かしてどの様な観測を行うべきかについて詳細な検討をこれまでに続けてきました (詳しくは過去の記事PFSの公式webサイトもご覧ください)。現在、これらを観測提案書としてまとめ、内外の意見も取り入れながら改訂を進めています。今後の重要な課題の一つは、3つの異なるサイエンステーマをいかにひとつの首尾一貫した観測提案書としてまとめるか、ということです。また、観測領域や観測日・時間が異なる様々な銀河やをいかに効率良く観測するかということも大きな課題の一つです。


PFSサーベイ観測の概略図:
観測天体の選定、観測、解析、そして次の観測天体の選定といったサイクルを繰り返します。

我々は昨年末に「サーベイ統合チーム」というものを立ち上げ、3つのサイエンステーマの重要性の再確認とひとつのサーベイ計画への統合に関する議論を進めてきました。これまでの観測提案書(案)を再検討し、必要に応じ各ワーキンググループに対して改訂案を「宿題」として提示しています。また、各ワーキンググループが提示する観測候補天体リストをひとつにまとめ、合計300夜のサーベイ観測が実際に可能かどうかのサーベイシミュレーションも現在進めています。


ミーティング参加者の集合写真

PFSプロジェクトでは、サイエンス検討チームの研究者が集まり、サーベイ計画について集中的に議論する会議を、およそ1年に1回のペースで行っています (昨年の会議については過去の記事を御覧ください)。今年は9月5日から7日にかけて米国はニュージャージー州にあるプリンストン大学(このブログでもこれまでに何回か出てきています。)において行われました。この会議では、プロジェクト全体や装置・ソフトウェア開発の現状を確認することから始まり、サーベイ統合チームから各ワーキンググループにこれまでに課せられた「宿題」に対する回答を皆で議論し、今後の方針について話し合いを行いました。また、サーベイシミュレーションの現状を確認し、より最適化できる点はないかなどの議論も行いました。

 
ミーティングの様子

今回の会議で得られた新たな課題は、各ワーキンググループおよびサーベイ統合チームにおいて、今後更に検討が進みます。今年の12月には上海においてコラボーレーション会議が開催される予定です。今回はサイエンス検討チームの一部のみの参加に留まりましたが、コラボレーション会議では装置開発チームも含めて全体での議論が予定されています。より幅広い意見が反映され、最終的な観測提案書はより洗練されたものとなるでしょう。


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